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2006年3月23日

実践事例発表

日時:2006年3月23(木)19:00?21:00
場所:学士会館 310号室
スピーカー:
「商品“A”の商品化及び販売?その後の経過報告」榊原 高明氏
「護身道の拡大発展について」時藤 稔明氏
      

「商品“A”の商品化及び販売?その後の経過報告」
  榊原 高明

 現段階では、この商品“A”(以下“A”とします)を情判学、脳力開発を活用して商売をいかに成功に導いたかが報告できず残念です。
 1.なぜ“A”を発想したか
(1) 手掛けていた中国向け中古半導体装置事業が不運が重なり挫折し、会社も解散状態となった。何か始めなければならない状況にあった。
(2) どうせ手掛けるなら自分の興味のある対象。たとえば、天然素材;木、石などを使いたいと思った。
(3) 商品開発に費用が掛からないもの
(4) 全くの新商品でないこと
大量生産品の周辺を狙う。テレビ、携帯、パソコンなど。
⇒現在販売されているノートパソコンの蓋の天板は安っぽいプラスチックがほとんど。
⇒これを、高級車のベンツ、BMW,ジャガーのインパネに使用されている高級感のある木目にしたら受けるのではないか。
⇒所有者の優越感をくすぐる。ターゲットは20代から30代の高給取り。
2.商品開発
 試作を受けてくれそうな企業をネットで探した。大手の突き板目メーカー北三を駄目もとで訪問。意外にも丁寧に対応してく、一枚の試作依頼にも応じてくれた。何度か試作を繰り返し、一応満足の行くレベルの物が完成。
 問題点;製造コストが一枚一万円を超え売価が2?3万円台と想定、ノートPCの価格が10万円程度を考慮すると高すぎる。
 高コストの原因;一番コストが掛かるのは、突き板をベースとなる合板のカーブ部の特にコーナーへの貼り付け。関東近辺でこの加工が出来るのは一工場のみ。
 月に生産出来る枚数は100枚が限度で生産性が悪い。
 商品のクウォリティー問題;試作品をじっくり観察していると、ただ天板に木目板を貼ったように見える。対策として額縁的な枠の中に木目板を落とし込むことを発想。しかし、知り合いの腕の良い加工屋さんに細すぎて加工できないと断られた。板金もので出来ないか検討中。
3.クリアーすべき課題
(1) コスト低減
(2) 板の反り;突き板を貼ると合板が反り、天板へ貼ると隙間ができる。
(3) 木目板を天板に貼る粘着テープの粘着力。薄く、後で剥がせ、しかも粘着力が強いこと。温度変化にも耐える必要がある。
?万一出荷後に剥がれると、大問題。PCメーカへOEM納品だと損害賠償で破産の恐れ有り。この課題がクリアーできないと販売活動は出来ない。
(4) 木目板表面の耐スクラッチ強度UV塗装すればガラス並の強度を得られるが、光沢が出すぎて高級感が損なわれる。
(5) 販路の開拓
1) ノートPCメーカへのOEM
2) 量販店へ後付け商品として販売
3) 量販店の自社ブランドPCにOEM
4) 消費者へダイレクト販売
?インターネット経由
?PC雑誌等へ広告
?パブリシティー利用
現段階では、ネット販売で検討中
4.展示会での反応
  何件か面白いとの反応があった。
  北三で集計整理中。
5.今後の進め方
  3.で述べた課題を5月末目標でクリアーしたい。この時点で販路、製造委託先をどうするか確定し、販路開拓に注力する。
 ここで、情判学、脳力開発が活躍すると考得ています。
 ただ、現在取り組み中のビジネス、超高効率熱交換器と嫌気性バイオ利用排水処理事業の展開次第では商品“A”を中断する場合もあります。
* 会員の皆様から貴重なご意見を頂戴し有難うございました。 

「護身道の拡大発展について」
時藤 稔明

2年前から護身道協会の拡大・発展を目指して、運営の改革をしてきました。まずは戦略合意。協会の「拡大・発展」戦略でカリキュラムや審査基準を改定しようとしましたが、指導部員にそれぞれの思いがありまとまりませんでした。戦略を城野宏先生が言っておられる「女性でも高齢者でも誰でもできる普遍性の武道」にすると、ベクトルが合い、カリキュラムとそれに連動した審査基準に改訂することができました。戦略合意までは時間がかかりましたが、合意後は検討作業がスムーズに進みました。
級クラスのカリキュラム、審査基準の改訂や指導は女性の指導部長が中心となり推進し、会員の支持を得ております。
またスポーツ会館の会場費の安定的確保と今後、教室を増やしていくための費用捻出のため、会費の1回1500円への5割値上げと年会費制を導入しました。護身道協会はスポーツ会館の法人会員ですので護身道以外のプールやスタジオの他のサービスが受けられます。有効活用しておられる方は‘すごく割安‘との評価です。おまけですが、PRしようと思います。
「来て良かった」思って頂くために、サービス業のスタンスで改善に努めています。満足度調査のヒヤリングとアンケートより(1)常連の方は「脳力開発の武道」に魅力を感じられておられますので、毎月第3土曜に「護身道で身につく脳力開発講座」をスタートさせました。普段やっている技を脳力開発では「こう言っている」と説明して、体で覚えたことを日常生活に応用できるようにしようというのが目的です。難しくしないように、1回の講座でひとつの指針にとどめ、体で感じることに重点をおいています。(2)1級、初段で止めた方の中に「目指す方向が違う、分からない」との声がありますので、ベテランの方への提供価値を明確にすることが当面の課題です。(3)細かいことですが、入門コースの方から「床に髪の毛やホコリがあり汚い」と指摘がありましたので、稽古10分前から掃除をしています。(4)他には稽古を組む相手により、満足度が違うという意見があります。遠藤先生は「稽古上手になろう」と言っておられます。そのことを浸透させることも今後の課題となります。
個人的に自宅(大坂・堺)のある地区でおやじの会対象の親子教室を昨年からやっております。小学生でも体重を使った技が大人に効くことが確認でき、感動です。対象を「子ども会」に広げようと世話役の方が動いてくれています。他の指導員の方も練馬区や港区の「地元でやりたい」と言ってくれています。嬉しいことです。
通常の稽古では、指導員は指導側になりますので、自分の稽古ができません。それで指導員のレベルアップのため、加えて指導員を養成するため初段の方も対象にして、指導員研修を月2回定期的に行っております。
年度ごとの出席人数はまだ伸びていませんが、昨年後半から新会員が増加し、2月単月でみますと今年の2月は過去最高で、改善の兆しが見えはじめました。カリキュラムの改定の効果が出始めているのではないかと思います。
会員維持に自信がもてるようになりましたので、今後は新会員獲得のプロモーションに力を入れていく段階と思っております。口コミを基本に、イベントやPRです。具体的にはパンフレットの作成と友人・知人への配布・お勧め、新宿区などへの護身道教室の働きかけ、朝日カルチャーへの勧誘セミナーの売り込み、スポーツ会館周りへの親子護身道教室のPR等々です。しかしスポーツ会館の収容人数には限りがありますので、稽古日の増加や他の教室を増やすことを検討してまいります。
まずはここにおられる情勢判断学会方々にご参加頂き、体で学ぶ脳力開発を体験して頂きたいと思います。
ディスカッションでは次のようなご意見を頂きましたので、運営に反映していきたいと思います。(1)護身道協会としてはずーと続けてもらって会員が増える方がよいと思いますが、護身術を身につけて卒業していく方が増えることにも価値をおいた方が良いのでは(2)サービス業のつもりでやっていることは良い(3)世の中に必要な要素、例えばコミュニケーション、子供の安全、介護、美容等々多くあるので頑張って下さい4)一度入門コースに来られた方から、初心者には指導の丁寧さが欲しい。ちょっと説明して「ハイやって」ではどうしていいか分からない。 等々でした。
ありがとうございました。