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2009年6月30日

5月例会報告

日時  : 5月13日  水曜日
      18:30 ~ 20:30
場所  : 港区立商工会館
参加費 : 1000円
テーマ : 「情判会の改革」
担当  : 平井 兵治

時代の流れと情判会

 「情判会の在り方、会の拡大発展のため」という、非常に大きなテーマに押しつぶされそうな、今日この頃です。振り返ってみれば、学士会館でのテーマが、榊原氏の「レッド・クリフ」だったような気がします。

 それにしても、入会の順番でいうと一番新しいので、いまだに新参者である立場を思うとき、会の拡大を真剣に考える必要を感ずる。ほとんどの入会希望者が、ただの一回の出席だけで消えてゆくことを、何人も見てくると、会の存続をもう一度ゼロから考え直すべきだと思う。


 終戦ではなく、敗戦だとはっきりと日本人の心の出発点として認識して頂きたい。

マッカーサー時代

激変だった時代、記憶から離れられないものに、昨日まで同胞と思っていたアジアの民からの罵声に出会った、丁度中学生の時に、満員列車で後から乗り込んできた五人組が、中央部の八席をたちのかせ、平然として酒盛りを始めた。誰一人として文句を言うものが居なかった。その風景は、二度と体験したくない風景であり、記憶である。
 またすぐ、朝鮮戦争が始まる。日本としては、供給地となったおかげで、中小企業の復活のチャンスとなったのも事実です。皮肉にも工業化への出発点だったかもしれない。

それと反対に、近くの赤羽のモータープール(駐車場)には、戦いに敗れた、何百台もの血の付いた戦車の野積みされたものがあった事。それも当時、鉄としての品質の高さが認められ、東京タワーの最上部に作り変えられて、今では平和な風景として貢献している。当時の状況を知るものとしては、複雑な気持ちが、東京タワーを見るたびに思い出されます。

続いて、マッカーサー占領時代が終わり、日本の独立、それも右往左往しながら、池田内閣時代の所得倍増政策などとつながり、時代は企業戦士を生み出して行き、城野先生の情勢判断学会にも、光があたり、時代の寵児になってゆきました。立派な教えも時代とのズレに見舞われる。

今日の若者の脳の口を探したい。身近な青年に、何とか本音を伺いたく、試みた。すると意外にもしっかりとした答えが返ってきた。それには、彼らの生充時代の時代運が作り出された過程があった。彼らの中学・高校時にバブルが弾け、父親像が変ってしまっている事のようです。それだけで済めば良かったものを、若者たちへの二重苦となった『失われた10年』で、非正規社員、正規社員、フリーターを目の前にし、否応なしの溜まり漬けにされ、出現したのが「青文字系」・・・ではないだろうか。即ち、ワンランク上は望まない。望めない。望みは端から選ばない。頼るものは、地元・仲間・家族。物への想い入れなし。

以上のような、若者消費者像が出現し、真っ先に困ったのは、企業戦士が営々と築き上げてきた商業文化の誤解が、目前で起こり始めた気がする。否、実は後戻りしてしまった現実が、出現し、出来上がってしまっている。若者の生活態度も非常に堅実で驚くほどである。


そこに、情判会の改革ということになると。
1. 冷静に知ること
2. 決して逃げない
3. 長期的視野で前を見る
以上、三点を見据えた上で、会として、まず何を犠牲にするのか、犠牲にするものを決めるべきと思う。

 又、分かりやすさをモットーに新しい目次作りを提示できれば、城野先生のお教えは、再び若者の間に、炎上すること、間違い無しと信ずる。


 当時は単純なもので、城野先生の全書物を読んでいるし・・・、何とかなるだろうと、高をくくった気持ちでいました。それが、日が経つにつれて、パブリシティだということが、だんだん判ってまいりました。その時は、非常に気分が落ち込んだ事を覚えています。
その後の先生方のご指導のおかげて、なんとなく、全体像がつかめたような気持ちでいられるのは、幸せだと思っています。

 城野先生の脳力開発は、今の日本には必要ないのであろうか・・・? 否、当時の何百倍も必要な時期の真只中にあることは確かである。ただ、そのままに展開しても無駄だろうと思う。城野先生のカリスマ性は誰も真似ることはできないし、時代の変化も計算に入れて始めるべきだと思う。現状打破のために、もう一度、オーバーホールが必要だと思う。そこで、創意工夫が働いて、中興の祖が現れるかもしれないと思えてならない。

戦略 + 戦術 = 独自性 = 生きる目標

上記の方程式を実現したいものである。
試しに、時ある毎に若者に聞いてみるに、非常に欲している事は事実ですし、マーケットは確実に存在している。インターネットに慣れ親しんだ若者は、本当に役立つものを探そうとしている。その本当に役立つものを見つけ出した歓びを体得させてやりたいものである。

 他の会では教えない、『他人の利益も計れ』という、城野先生の教えを実行して、社会性の重要性を実行し、社会の一員としての誇りを以って実行したいものです。

 先日、テレビで見た内容の横取りの話で恐縮ですが。日本で一流の経済学者が、市場主義経済学者として、今日の現実を見る時、誤りであったと転向を発表されたのには、ビックリしました。これも、城野先生の教えを知っていて下さったらなー・・、と思った一場面でした。盛んに社会性が抜けていたことを反省されていました。「脳力開発」の奥深さに感銘した一例です。小泉政権の時の「改革」にも、社会性が不足していたのだと思います。

 最後に、「他人の利益を考える」を前面に、グローバル化社会での日本版を作り上げたいと思う。この教えは深くすばらしい。今になってつくづく心を打たれる。

 入会する方々に入門情判会の分科会もすばらしいし、今日の問題を解くのもすばらしい。先ずは隗よりはじめよう。

 今こそ、自信を持って若者にPRするべき時と思います。