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2019年5月24日

令和1年6月例会報告

日時  : 6月13日 木曜日 18;30 ~ 21;00
テーマ :城野先生のDVD「東西古今人間学」の鑑賞会 第5回目
場所  : 港区立商工会館
参加費 : 1000円
司会  : 松本 友

今回は、第2巻の織田信長・豊臣秀吉と武田信玄や上杉謙信との人物の違いについて城野さんがお話しする講演を鑑賞した。
織田信長の科学的計算や天下統一をするという「発展」させるという戦略決定があるかないかで進む方向・方法などが違ってくる。
豊臣秀吉はそういう織田信長の姿を見て、信長の死後、同じように天下統一を目指し発展させていった。信長や秀吉は0からスタートしていき実際に戦って兵力を減らすことはあっても最終的に何万もの兵を抱えるような武将になった。
武田信玄や上杉謙信などは親から受け継いだ兵力や物資を受け継いだために現状維持で大きな戦いもせず、外にも出ていかなかったのでどうしても大きくは発展しない。
実際に兵力増強させるためには、どんな人間を育てどんな部下を持つのか、その部下の力をさらに大きくさせる。そこをしっかり考え、実行することが重要になる。
ここで「能力はあるが言うことを聞かない・協調性のない部下」と「能力は普通だが言うことを聞く・協調性がある部下」とではどちらが良いかという質問を参加者の方々にしてみました。
仕事においては部下を説得させることができ、能力のある人間を使って業績を伸ばすことがやはり良いという意見と、能力はそこそこだが仕事のしやすい人間を教育という力で能力を伸ばしてあげることも1つの手ではないかという意見とがありました。イエスマンだけでは組織が意味のないものになるとは思う反面、戦いにおいては兵力がうまく動かない事には勝てないというのも難しい。人の心を掌握する力も必要だと感じた。
信長や秀吉はどうやって部下を育て、どうやって指揮していたのだろう。
最後に明智光秀に討たれた信長は結局部下の恨みを買っていたのか。会社で言えば、育てた部下が独立してライバル会社として倒しに来たという図式に近い。
会社にしろ社会にしろ、能力の無い人間・普通の能力の人間・能力のある人間という正規分布で分かれるようになるが、実際に能力の無い人間を社会から切り捨てたとしてもまた同じ正規分布になるという話もでた。
しかし、今川義元を倒した織田信長は当時26歳である。現代に置き換えると学校を出て社会人になって間もない新人の部類に入るはずが、3000人の兵士で2万9000人もの相手と戦ったというのは信じられない。しかも、そこには科学的な計算・地理・天気・相手のことを徹底的に調べ上げ、どこで陣を取っているのかなども含めた緻密な計算の裏打ちがされている。なぜここまで出来たのか不思議である。
現在の仕事をする人間として成功というのを数式で表してみると
思考・やる気・性格 × 能力 × 時間+過去の蓄積・実績 なのではないかと話を皆さんにふってみた。要はいくら能力が高くて何年も仕事をしていてもやる気の無いマイナス人間は結果がマイナスになってしまう。親から譲り受けた財産や会社があったとしても計算で出された最後の数字がマイナス、0に近い数字になることもある。
逆に0からベンチャーのような形で会社を起こした人間にはやる気が多く、学歴とは関係のない能力と労働時間を取ることによって、社長を引き継いだ会社よりも発展する可能性は非常に高い。
ホンダもSONYも0から立ち上げ、世の中に無いものを作り、世界に出るという発展の戦略があったからこそ、その戦術を考え指揮し部下を育てて大きくなったのではないだろうか。
人間の能力にはそんなに差は無いと城野さんの教えがあるので、やはり差をつけるのは「脳力」、特にやる気を出すには現状維持ではなく現状打破で成長するという考えにならなければいけないと思いました。
右足の次は左足、その次は右足、と一歩ずつ。一口ずつパクパクと。