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2020年10月19日

令和2年11月例会報告

日時  : 11月12日 木曜日 18;30 ~ 21;00

テーマ :「情況判断の行動学」第3章から学ぶPart2


場所  : 港区立商工会館

参加費 : 1000円

演者  : 塩沢 貴良

前回に引き続き城野宏「状況判断の行動学」
の(二)情報収集P.84~P.95までの内容を読み合わせして意見交換を行った。

情報収集には2つの過程がある。まずは勝手に目に触れるのも、耳に聞こえるもの。もう一つは一定の戦略目的に従って必要なデータを集める。情報は多面的に集める。有名なハイライトの話を例に、来歴を調べる。片面情報にならないようにする。時間が経つと変化することを考える。確定的事実を集めるなどということを学んだ。

物事は時間軸で考えるという例で榊原氏より、海外赴任時の外国企業の人事組織について日本との違いを述べていただいた。当時日本は半導体製造で断トツの世界一であったが、今の日本は台湾、韓国に後れを取っている。
その当時の台湾では離職率に悩まされたそうである。若手であっても、ちゃんとポストを与え、待遇をよくしないとすぐに辞めて、他社に引き抜かれてしまう。日本は若い人が責任あるポジションにつけない。
日本は縦社会、海外は横が多様であると思ったそうだ。この違いが現在の日本と海外の成長の差ではないかと議論した。

また羽田氏よりある皮膚科のお医者さんの話があった。そのお医者さんは目を合わせず、よく見ずに診断するなどあったそうだ。また、そういった医者はほかにもいるとの声が出たりした。ハイライトの分析までとはいかなくても、少しは見てもらわないと診断されている側は不安となる。

ハイライトの情報収集から青色1色が脳の使い方でこれを2%であるとすると、他の色、見る角度、時間の経過を含めると15倍の脳細胞を動員した使い方となる。

さらに羽田氏より多角的な情報収集の方法として、羽田氏の自社のビジネスの話になった。「忙しいお母さんの代行業」を「戦略」に据える羽田氏はお米の販売と、おにぎりの販売を行っているが、事例として大いに盛り上がった。
参加者提案として、お客さんのニーズにあったおにぎりが自動で握ってくれる機械や、コロナで家事につかれたお母さんに、お父さんがおにぎりを握るための米や梅干しのセットを販売したらどうか。お父さんの株も上がるのではなどの意見がでた。
あまりにも盛り上がったので次回は羽田氏の自己紹介の会となった。

また、議論のなかで情報をどのように集めるか、それが戦略だ。社長は戦略のみ。IT企業の組織づくり、グーグル、マイクロソフトのM&Aの実施状況などの例を含めての話もでた。
グーグル、マイクロソフトは他社のビジネスのタネを見つけて早々に買収に持ち込む戦略をとっている。大企業の戦略の徹底ぶりに感心するとともに、情報収集能力の高さが企業の生存を左右するのだと言うことを感じさせられた。