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2023年6月 8日

令和5年6月例会報告

日時  : 6月8日  木曜日
      18:30 ~ 20:30
場所  : 港区立産業振興センター
       10階 会議室3
会費  : 1000円
テーマ : 「東西古今人間学6」後編
テープを聴く
演者  :  松本 友

人物の偉大さを判断するには、確定的事実に基づいて客観的に見る必要があります。例えばレオナルド・ダ・ヴィンチと城野さんの比較において、ダ・ヴィンチは芸術家や発明家として多くの偉業を成し遂げましたが、城野さんは図面上の戦術を考えるだけでなく実際に大砲を撃った経験や農業にも携わったという事実があったようです。

また、偉大さを評価するには戦略と戦術の区別も重要だということもわかりました。

歴史的事例や毛沢東の統治の例からも、理念を掲げることは重要ではありますが、その後の行動や権力の偏在が問題として出てきました。

さらに、城野さんの「本を信じては駄目。自分で実際にやりなさい」という言葉にも共感します。理論だけではなく実践を伴わなければ、本当の意味で成果を得ることは難しいことが示されています。

総じて、偉大な人物の評価には多面的な視点と現実的な考察が必要であり、戦略と戦術の両面を考慮して判断することが重要だと感じました。

【毛沢東の政策とその結果】

毛沢東の事例を見ると、彼は貧農を救済するために軍と戦い、共産主義を掲げ、資本家や地主も味方に取り込んで中華人民共和国を創設しました。
彼の政策によって、中国社会に大きな変革がもたらされました。

しかしながら、歴史的な視点から見ると、その後の結果は複雑だったようです。権力を持つ人々は腐敗し、理想的な共産主義社会の実現には至りませんでした。腐敗は防ぎきれなかったというのが現実でした。

共産主義という理念に対しては多くの人が口では支持していたものの、実際には変質してしまった側面もありました。結果として、共産主義のアイデアに基づく理想的な社会が築かれることなく、党員だけが特権的な地位を占める状況が生じました。

また、興味深い点として、もともと5つの党が存在していたという話もありました。自分たちが知っている情報や本、報道だけではわからない事実がたくさんあることもこういう勉強でわかります。

以上のように、毛沢東の政策は一部では成功を収めたものの、結果的には理想と現実のギャップや腐敗という問題を抱えていました。
この事例は、政治的な変革やイデオロギーを掲げる場合には、その後の運営や実行にも注意を払わなければならないと示唆しています。
歴史的な背景や社会的な状況をよく理解し、持続可能な政策を実現するためには、戦略的な視点と現実的な判断が欠かせません。

最後に現在の日本・アメリカ・中国はどういう状況なのか それぞれの国の戦略と戦術はどういったものなのかを参加者で討論しました。