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10月例会 報告

日時  : 10月13日  水曜日
      18:30 ~ 20:30
場所  : 港区立商工会館
テーマ : 「高依存・低モチベーションの営業マンでも業績を維持するには?」
担当  : T M女史

榊原のコメント;
 今回はいつもの例会発表とは異なり、脳力開発基礎講座に参加されているTMさんから、自分の身近な解決したいと考えている問題をテーマとして出して頂き、これについて参加者が情判学や脳力開発を使って問題を解決するための考え方、意見及び助言を提供するという初めての試みをしてみました。
 今までの例会は固定メンバーで、マンネリ化や新しい情報や刺激が入りにくいなどの課題がありました。
この対策案として、脳力開発の講座参加者や外部の方から、自身が解決したい問題を挙げて頂き、これを参加者で討議する形式も当会の運営方法の一つとして取り組み、出来ればこれをケーススタディへレベルアップしたいと考えています。


*発表のまとめ
1.自分の会社と現状についての説明
2.解決したい問題
3.参加者から頂いた御意見等について

1.親会社はもともとH社製コンピューターのユーザーでした。ハードウエアーやソフトの販売・導入・保守を行う会社を立ち上げ、私はこの会社に勤務しています。子会社といっても売上の8割は外販というIT子会社としては珍しい存在です。
 会社のトップや役員、部長クラスは親会社からの天下りがほとんどです。
 H社とはビジネスパートナーとして、仕事を紹介してもらったり、技術者の派遣が主な仕事です。
 バブルのころは営業などをしなくてもいくらでも仕事を紹介してくれましたが、90年代後半、IT企業が乱立するようになると、業績はリーマンショック以前から右肩下がりでした。
 現在では、当時小さかった企業が努力し、独自の技術を開発するなど努力を重ね力を付け、当社より大きく成長した企業もあります。
 H社のビジネスパートナーの順位ランクでもこちらの企業の方が上位で、案件によってはそちらへ仕事が優先的に回されるケースもあります。
 以前から、景気低迷の影響でH社からの仕事紹介も減少してきています。
 H社からは逆に仕事を取ってきてくれといわれている状況です。
 これまで、仕事は「紹介してもらうもの」であって、「自力で取ってくる」経験のない営業マンは仕事のとり方が分からないのです。
 
 このような中、3年前に新設されたのが私の所属する「営業企画G」です。
 主に宣伝・イベント企画などを通して、会社の知名度を上げ、新規見込み客と接する機会を増やして、新規案件を発掘しようとするのが目的です。
 しかし、自力でお客を捕まえる概念がない営業マンでは、無駄に訪問先が増えるだけで、業績にはほとんど繋がっていないのが現状です。
 こちらがいくらいろいろ頑張って企画をしても、営業マン自身が「やる気」にならなければ、これらは無駄に終わってしまいます。当然、自分の評価まで下がってしまいます。
 時々、彼らには「危機感はないのか」と疑問に思うことがあります。
 さらに、最も恐れているのは始めから「仕事を取るのは無理」、と言っているようなモチベーションの低い人間と仕事をしていると、自分自身のモチベーションまで低下してしまうということです。
 そして、このような状況下でH社との関係も良好とは言えず、今後が不安です。

2.このような「低モチベーション・高依存」な営業マンの目を覚まさせるのには、どうしたら良いでしょうか
 会社設立当時のように、明るく、楽しい気持ちで仕事ができる環境にしたいのです。

3.
・解決したい問題の表現が少し抽象的なので、仮に「営業が仕事を取れる会社にする」としたらどうか。

・ 東日A課にはやる気のある人たちが居るなら、こちらと協力して、同志を一人づつ増やしていく、このためには高山さんは皆が賛同する旗(戦略)を立てることが大事。
高山さんを認めてくれている部長さんからの支援が受けられるようにすることも効果的。
 →東日A課だけは客先としっかり「飲みにケーション」をしていて、課内でも行っています。かれらは営業とは何かを理解しています。
確かに、彼らを同志としていくのは良い手段だと思います。

・ 営業で大切なのは自社が売るものは何か、なにを相手に持ち込むか、何を会社として行うべきである、これを会社は分かっているのでしょうか。
 →営業活動するために必要な項目を網羅した一覧表を作成して、埋めてくれるよう依頼したことがあったが、協力してくれませんでした。

・ 自前で営業を育てることは大切。技術屋さんを営業に育てるのも効果的。営業にひとりヒーローを育て上げ、目の前でこうすれば出来ることを見せ、このヒーローをひとり、ふたりと増やしていったらいいと思う。そういう流れを作ってしまったらどうだろうか。
 →以前そういう営業マンがいたが、仕事がそのひと一人に集中してしまい、結局辞めてしまいました。みんなそのひとに任せればいいや、といった感じでした。

・ 業績がこれだけ悪にのに、トップはハッキリした戦略を示しているのか、また、それを実現していくための戦術は示しているのか
 →一応会社の目標は出ていますが、具体的戦術は示されていません。

・ 自分も似たような社内環境の会社を知っているが、そこでは、社員がまとまって退職して、別の競合会社を立ち上げたという例がある。
  →そこまでの動きはないと思います。

・ 危機感がないとのことですが、社員には年配者もいるし、若い方もいます。若い社員の中には危機感を持っている人も必ずいると思う。
前の会社で、だれも売りたくないという商品を担当したが、所長クラスは全く相手にしてくれなかったが、若い人は話を聞いてくれた。
ベテランは変わりたくないと考えているようだが、若い人は面白いことをしたい、給料の多寡よりも、先端の仕事をやってみたいという願望がある。
 このような前向きのモチベーションを持った若い人達と相談したらどうか。
自分の例だが、営業さんの資料作成を手伝ってあげるというやり方で彼らの協力を得ることが出来た。資料作成の協力をすることで、いつもだと次の勉強会まで話す機会がないが、これで頻繁に話をするきっかけが作れた。
飲み会もコミニュケーションの良い方法だと思う。
 例えばこのようなやり方で、東日A課の何らかの手伝いをして、彼らからの協力を取り付け、同志にしていき、これを他の課へも広げたらどうか。
 →本来自分の担当範囲ではない営業資料を作ってあげたことがありますが、このときは向うから、「状況はどうだ」と声を掛けてきてくれました。協力者を作る一つの良い方法だと思います。
 ただ、自分の会社では飲み会はやりません。お茶やご飯程度までです。客先へ行っていても時間になると、失礼します、といって帰ってしまう営業マンもいます。

・ 東日A課を発展・拡大させて業績をあげるという戦術は取れないか。
 →この課の売上は全体の10%程度で、この課の扱い商品はハコものが多く、入れ換えが主流のビジネスのため、ここが一気に売上を増やすのは難しいと思います。

・ 営業マンは外で怒られてくることが多い。社内では威張らせてあげて、自分の手の平の上で扱う意識もあった方がより上手く対応できる。
  
・ 会社全体を変えようと思うと、イメージしにくいでしょう。まずは、変えられる見込みのあるところに力を注ぐのが得策。中高年を変えるのは難しいと思う。若い人と勉強会をやるのは良い方法でしょう。

・お話を伺っていると、もし自分がその会社に居たらたぶん自分もやる気が低下してしまうと思う。高山さんを支えているモチベーションは何ですか。
  →元気で楽しかった当時の会社を知っています。何とか、この時代の会社に戻したいのです。

孤軍奮闘されていて大変だと思います。本日の討論がお役に立てば嬉しく思います。
どうか健康管理にはお気をつけ下さい。

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