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令和5年7月例会ご案内

日時  : 7月13日  木曜日
      18:30 ~ 20:30
場所  : 港区立産業振興センター
       10階 会議室3
会費  : 1000円
テーマ : 「東西古今人間学7」前編
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演者  :  榊原 高明

第5章 人間評価の方法論
 人間を判断する5つの標準
1. 人間を判断する標準は5つある
(1) 理論を持っているか
(2) 確定的事実で判断しているか
(3) 意気込みがあるか
(4) 成果を持ったか
1) 自分が変わったか、変化を遂げているか
人の話を聞く力があるか
2) 自分が変わったことによって、人を変えたか
足を動かし、人との関係を作り、相手を変えていけるか
3) 動員、組織、活動
自分が変えていった人を、動員し、活動して、一定の継続的な活動にもっていくことができるか これができる人は天下を動かす
(5) 今後の政策を持っているか
   以上5つの条件を備えた人物であれば、なかなかの人物である。

2. 毛沢東を評価する
(1) 理論はあり、確定的事実から物事を実行した。例えば、農村の実情を見抜き、農民に鉄砲を持たせ街を包囲して成功した。これは実際に合っていたからである。また、資本家までも味方に引き込んだ。これらはすべて、確定的事実に基づいてやったことである。
    意気込みも持っていた。天下を統一し
    しようとの意気込みを持っていた。成
    果の三つの条件を持っていた。人を動
    員して共産党や統一戦線など組織動員
    やり、継続的な抗日戦や、蔣介石に対
    する活動にもっていった。今後どうし
    ていくかという、一定の政策を持って革命が成功したら、連合政府を作るのだという今後の見通しを持っていた。毛沢東は五つの条件をみな備えていた。だからなかなかの人物だということになる。私もこの五つの条件を備えていたから、これに対抗してやったわけである
(2)党指導強化が崩したもの
   毛さんの成果が壊れてきたのは何か。資本家
  や都市のインテリゲンチャも味方に入れたが、
  中国経済発展の途上で、彼らの力がどんどん強
  くなり、発言力が強くなってきた。共産党の党
  員の大部分は農村出身であり、ほとんど文字を
  知らず知識もない。自分たちの力が危ないとい
  う一種の恐怖感から、マルキシズムの根本に返
  って党の指導強化を口実に、インテリゲンチャ
  退治をやり、資本家を滅ぼすスローガンを出し
  てきた。
(3)共産主義的作風が崩したもの
   資本家というものがなくなり、共産党や役人
  が経営する工場にすべてなってしまった。
(4)ストップした経済発展と失われた人間力
   鄧小平が言ったように、文化大革命の二十年
  間、中国経済は発展しなかった。
   毛沢東思想教育を行い、共産党の命令で歯車
  のように動く人間だけをつくってきた。
(5)合作社の成功と人民公社の失敗
   何家族が集まって共同作業をする合作社は成
  功したが、農村を統合体として、共産党員が治
  めた人民公社は失敗した。働いても、働かなく
  ても大して取り分に違いがなかったからだ。
(6) 毛沢東と劉少奇との権力争い
強力な権力で抑えられると次に出てくるの
   が権力争いである。劉少奇は国家主席でもあ
   ったため、毛沢東はいろいろ難癖をつけ、結
   極、彼は殺されてしまう。
(7)劉少奇を追い落とした林彪 
   劉少奇を追落すのに功労があった林彪は、
  毛沢東の後釜を狙った。
(8)四人組と文化大革命
   江青を中心とした四人組は、林彪を継承者に
  させないため反逆で告発し、逃げる林彪の飛行
  機を撃ち落としてしまう。
(9)華国鋒と江青
   毛沢東が亡くなると、江青側は後継者は江青
  との遺言状があると主張。華国鋒は偽物とした。
   遺言状で国家の後継者が論じられるお国柄に
  なってしまった。

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