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『いきいき創造の会』感動体験発表会第6回報告

開催日時 :2006年7月22日(土)13:3 0~16:00 
話題提供者:今村 龍之助 氏
テーマ「トヨタ自動車が成長する本当の理由は?」ここには私たちが成功するために学ぶ多くのことがある。

話題提供者:今村 龍之助 氏
 グループ21[編集会議]プロデューサー イマリュウ・ネット代表
【プロフィール】
●昭和16年横浜生まれ。昭和38年ダイヤモンド社入社。昭和51年ダイヤモンド・ビッグ社・平成元年株式会社イメージパワー。平成10年グループ21[編集会議]を立ち上げ現在に至る。カルマン株式会社顧問。
●ダイヤモンド社ではビジネス・法律書の書籍編集を学び、ダイヤモンド・ビッグ社では新卒採用関連の広報実務を学ぶ。イメージパワーでは代表取締役として経営実務を学び、編集者仲間と企画提案を主とするグループを立ち上げ、企画・執筆・講演活動に従事。
●平成10年若松義人氏と出会い、トヨタ式経営(カイゼン)を学び、私が今まで学んできた経営学の常識と異なり、効率を追求しながらも、人間性の尊重を忘れないその体系に魅せられ、普及のお手 伝いを決意。ダイヤモンド社から若松義人・近藤哲夫著の 『トヨタ式人づくりモノづくり』の出版をプロデュース。以後日本経営協会が企画する通信教育若松義人講師による『異業種で使えるトヨタ式経営入門(3単元)』の編集協力、宝島社から刊行の若松義人監修の『トヨタ式自分カイゼン術』『トヨタ式視える化読本』『トヨタ式カイゼンで自分を変える』の取材協力。
●この間の編集協力・取材協力で出会った豊田啓盟氏、佐藤篁之氏と若松メソッド経営研究会を組織し、若松義人氏の体験に学ぶ[異業種で使えるトヨタ式経営(カイゼン)]の整理に着手。関係者への取材を含めて資料の整理その他精力的に鋭意作業中。
●平成6年から東洋の文化のルーツともいえる中国干支学を本格的に学び、就職相談の際に活用。
●開運・開業・会社改革のコーディネーターとして相談者とともに成功への道を考えることに力を注ぎ、その一部は順次ホームページで公開。

<内  容〉
1.今村氏講演要旨
テーマ「トヨタ自動車が成長する本当の理由は?」ここには私たちが成功するために学ぶ多くのことがある。

トヨタの人材育成の基本には、人間性の尊重がある。 各人が自発的に能力取得にチャレンジしていけるような能力開発のプログラムを作成している。 そしてそのようなことが可能となるような組織風土の形成を経営の根幹におき、誰でもが分かりやすく、 コミュニケーションを取れるようにトヨタ語を活用している。

●トヨタ式経営はお客様のためにある。[トヨタ語――よい品・よい考え、創意くふう]
●トヨタ式経営は志・夢・経営理念実現の経営である。  [トヨタ語――豊田綱領・トヨタウエイ]
●トヨタ式経営は人間性尊重を貫いている。[トヨタ語――人間の考える知恵は無限である。]
●トヨタ式経営はマトリックス組織で人を育てる。
   [トヨタ語――標準作業、タテ・ヨコ・ナナメの人間関係]
●トヨタ式経営の教科書は誰か特定の人が作ったものではない。
     [トヨタ語――流れていることが正常・停滞は悪]
●トヨタ式経営は気持ちの流れを大切にする。[トヨタ語――前工程は神様・後工程はお客様]
●トヨタ式経営は自分から仕事を取りに行く。  [トヨタ語――後工程引取り・かんばん方式]
●トヨタ式経営は[もったいない・あれもやればこれもやる]の精神を大切にする。
    [トヨタ語――乾いた雑巾から水をしぼる・多能工]
●トヨタ式経営は人間を宏平に評価し、気づきを大切にする。
     [トヨタ語――座学では人は育たない。問題を解決した時に大きく育つ。

ご講演を聴いて:古川 彰久
1.今村氏がかねてから、トヨタ式経営と脳力開発とは根幹で通じるところがあると言われていましたが、今回のお話を伺ってよく理解できました。人間尊重とか、個人の自主性を重んじるといっても、お題目に終わっている場合が多いが、脳力開発の場合には個人が反復訓練によって身に付けようというのに対し、トヨタ式の場合には業務の遂行プロセスの中に組み込んでいるところが凄いですね。
2.通常業務の遂行プログラムなどを具体的に策定すると、時代の変化等によって陳腐化してしまう怖れがありますが、組織風土の中に 「挑戦し続けること」とか「カイゼンし続けること」など、脳力開発 と通じる考えが織り込まれており、常に組織の活性化を促しているようですね。
3.今村氏が前回金子氏が話された「グー・チョキ・パー」の考え方がトヨタ式経営にも通じるものがあるとのことで、トヨタ式経営が心や意識の持ち方を重視していることの顕れといえる。
4.脳力開発を学ぶ立場から見ると、トヨタ式経営はプロセス面での具体性に学ぶ点が多々あるように思いました。