平成30年3月例会報告
日時 : 3月8日 木曜日 18;30 ~ 21;00
テーマ :時藤氏の護身道著書紹介
場所 : 港区商工会館
参加費 : 1000円
担当 : 古川 彰久
時藤稔明氏の略歴
1953年、山口県生まれ。日本護身道協会会長。天真書法塾弐段師範。1996年から日本護身道協会の岡嶋邦士先生より、指導を受ける。同年から脳力開発を大阪脳力開発研究会の日比野勤先生より指導を受ける。1999年東京転勤に伴い、日本護身道協会の遠藤英夫先生より指導を受ける。同年より東京情勢判断学会に参加する。2012年に岡嶋会長より7段を認可され、2015年に日本護身道協会の会長に就任する。現在、山口県にて護身道の育成及び指導・普及に当たる
かって東京情判会に参加されたこともある時藤稔明氏が、その後関西に戻られ日本護身道協会の会長に就任され、この程以下のような著書を発行されましたのでご紹介させていただきます。
著書題名
「脳の力が身を護る!」
思考力で窮地を脱する護身道メソッド
出版社:BABジャパン
著書要旨
ちょっとの発想転換があなたの活路を開く!
脳が働かない人間は生き残れない!
スピードやパワーで乗り切れないピンチも、状況把握と正確な判断があれば打開できます。護身道はスポーツではありません。脳力開発です。
"相手につかまれている"="相手は手がふさがってる"ちょっと発想を転換するだけで、あなたの活路は開けます!
著書目次
序章 "脳"が急場でモノをいう!
1."いざという時"ってどんな時?
2.視野を広くしてくれるもの
第1章 "脳"を働かせるってどういうコト?
1.本能がアダになる
2.脳のしくみ
3.頭が"真っ白"になった時
4.脳の使い方
第2章 弱いものが勝てる力学-姿勢と動作-
1.肘と膝の三角形の頂点-届かなそうな
ところが1番使えるという意外性
2.鍵手-一見弱そうな手の形が一番強い
という意外性
3.体重活用―重さが力になるという意外性
4.テコの原理-大事なトコは動かさない、
という意外性
第3章 護身の戦略―急場を救う行動方針
1."戦術"と"戦略"
2.協調的に対処する-ぶつからない
3.多角的に見る―全面観察の法則
4.中心をとらえる―重点思考の法則
5.主体的に動く
第4章 シチュエーション別護身技法
1.どんな場面にも共通する護身のための心得
2.打撃に来られるケース
3.手をつかまれるケース
4.体幹を制御されるケース
5.首を絞められるケース
第5章 肉体の問題は"脳"が解決する!
1.脳は自由、行動選択も自由
2.心に強く決めることが身を護ってくれる
3.脳の"かせ"を外すための訓練
著書の"はじめに"に以下のような趣旨が述べられています。
護身道は「脳力開発」の考え方を土台として作られた新しい武道、力の弱い女性や高齢者でも身を護ることのできる普遍性の護身術です。
脳力開発は、脳活動からの行動を観察することにより導きだされた法則をいろいろなことが起こる人生の出来事に応用して、前向きな人生姿勢になり、充足感をもって楽しく素晴らしい人生をつくりだす実践原理です。
本書では護身道の基本的な技も紹介します。体力や筋力が弱い方でも誰でも身を護ることが出来るようになれば、いつも安心して堂々と生きていくことができます。加えて、護身道では準備運動に「操体法」を行っており、操体法で歪みを解消し、結果として肩こり等の不定愁訴が軽減されます。護身道に取り組みますと、脳力開発の法則によりストレスから解放され、護身術を身に着け暴漢からの不安を解消し、操体で歪みが解消されます。精神的及び肉体的な安定と自信を得て、安心立命の確保に繋がります。
脳力開発は言葉では簡単ですが、良い習慣への癖直しですので、日常生活で繰り返し、繰り返し実践し、脳力開発の法則を認識することが必要です。道場に通える方は、護身道の技を繰り返し行うことで脳力開発の法則を体で覚え、良い習慣を身につけ、日常生活で活用してください。
著書を通しての時藤氏の主張
脳力開発の中での護身道の位置づけを明確にすることに注力しており、護身道が武道として独立して存在しているというよりも、非常事態に備えるために準備しておく脳力開発の手段として活用していくべきとのことである。
具体的に護身道の内容を論じているのは第2章と第4章であり、序章と第1章では、護身が必要となる際の環境、特に脳の働きについて述べている。
第3章では護身に至るその人の心構え行動指針を述べている。
第5章は以上の取りまとめをされている。