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令和4年11月例会報告

日時  : 11月10日  木曜日
      18:30 ~ 20:30
場所  : 港区立産業振興センター
       10階 会議室3
会費  : 1000円
テーマ : 「東西古今人間学2」前編
テープを聴く
演者  :  塩沢貴良

【科学的計算性】
テープ前編
信長は2方面作戦はやらない。
戦略「斉藤と和す」「家康を育て東を守る」
「武田信玄と戦わず、中部を抑える」
奇襲は桶狭間の一度きりであった。姉川の合戦後も追撃戦はやらず、的の内部崩壊を待つ。信長の条件は親譲りの過信なし。部下を抜擢できた。反対に武田は出来なかった。長篠の戦いで取った戦略は「武田を練りヒバリにする」。戦術は①杭1本と縄を持っていく。②障害物を構築し、騎馬の突撃を防ぐ③鉄砲を集めて連続して射撃(当時の弱点を消す)
勝頼の性格、家臣をまとめる必要性などを考慮し、信長は待ち受けた。勝頼は違った戦術がとれなかった。

出席者の意見
神前氏「科学的計算性とは勝つ条件を揃えること」との意見がでた。また戦略として古川氏から「武田の戦略は天下統一でない」という意見や、石田氏からは戦略のぶつかり合いとして、自由主義VS共産主義の話が出た。また「阿部首相のクワッドも戦略の1つである。」と塩沢が言ったところ、古川氏より、「クワッドもアメリカの戦略に沿ったものという、思いがけない意見も出た。コロナに対しスエーデンの「ロックダウンはしない」なども戦略であるとの意見もでた。

テープ後編
科学的計算性の続き
100m走る間に3発から4発当たる。減少率は大きくなり、1/3~1/4となる。障害物隊列を組んでやる。これは処刑場と同じ。火縄銃をまとめて使うことは300年前にガットリンクリンカイ砲と同じ。条件として堺を支配した。さらに技術を国友村に持ち込み刀鍛冶に作らせた。製鉄、火薬を調達する。すべて科学的計算性があってのことである。
さらに、信長の人間性にもふれた。部下とのつながりがなければ桶狭間のような9倍の敵と戦は出来ない。証拠として秀吉の妻おねねと信長のやりとりが手紙として残っている。浮気の多い秀吉を叱ってくださいと訴えるおねねに対し、信長は「あのはげネズミ、おまえというものがいながらけしからんと」おねねを褒め、さらに「しかしあまりやきもちを焼くな」と見事に諭している。家柄に関係なく部下の妻から社長に対して相談が出来た。

出席者意見
石田氏よりルイスフロイスが書き残した信長の性格についてのコメントがあった。信長は合理的な思考で正義に対し強い意志を持っていた。黒人奴隷ヤスケも侍に取り立てた。広い見識を持っていた。
松本氏「信長は現代のベンチャー企業で、意見を聞くので社員がまとまったのではないか」とのことを述べた。それに対し大企業は失敗を恐れる。前例あるかどうかが重要になっている。
信長に人がついてきたのは戦略があったから。古川氏「城野さんも人間関係に入っていくのがうまかった」。古川氏「日本は短期決戦、長期的に物事を考えられない。」
神前氏「信長はスピードが速い。」「相手をじわじわ攻めてプレッシャーをかけてミスを待つ。」

信長は戦略があり、科学的計算性があり、人間関係を築くのがうまかった。
現代の名経営者にも当てはまる脳力だと確信した。

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