« 令和5年4月例会報告 | メイン | 令和5年6月例会報告 »

令和5年5月例会報告

日時  : 5月11日  木曜日
      18:30 ~ 20:30
場所  : 港区立産業振興センター
       10階 会議室3
会費  : 1000円
テーマ : 「東西古今人間学6」前編
      テープを聴く
演者  :  塩澤 貴良

【毛沢東に見る戦略統一】
話のあらすじ
30万人の共産党員が上海から長征し(実施には逃亡)永安についたときには2万人になっていた。
途中尊義会議でついに毛沢東は共産党主導権を握った。
「意見」
良かったポイント
①ソ連指導部の言うことを聞かずに現実主義で対応した。
②戦略が明確であった

①ソ連指導部の言うことを聞かずに現実主義で対応した。他の共産党幹部はソ連から来た指導部の言うことを聞き、国民党軍と戦い破れ、共産党内でも力が小さくなった。毛沢東は現実主義で労働者ではなく、農民による中国式の革命を行おうと考えた。
②戦略が明確であった
国民党軍と対峙したときには相手が多ければ逃げる、少なければ戦い、武器と食料を奪う。

しかしながら、結果として、ソ連軍も蒋介石率いる国民党軍を応援するようになってしまった。

また、「山頭主義」の話に話が集まった。山頭主義とは共産党員が勢力を盛り返して人員が増えたとき、自分たちだけの利益や都合を考え、国民党軍とはバラバラに戦って苦戦して いた。毛沢東は戦争をして苦戦しているさなかに、共産党幹部を集めて、「実践論矛盾論」を使って思想教育をした。
欠陥を埋める優れた着眼点であった。

第二次国共合作
張作霖が暗殺され、日本軍が満州を占領し、国民党内でクーデターが勃発すると、蒋介石は共産党と再び手を結ぶようになった。

中国軍は持久戦論で戦った。すなわち、日本軍の侵攻→停止→中国軍の攻勢

「意見」
「持久戦論」毛沢東はナポレオンのロシア敗戦を学んでいたのではないか。また、ウクライナとロシアの戦争も持久戦になりそうである。
企業の場合、企業理念により総力戦の体制が生まれたのではないか。経費削減では戦略と合致しない。また、国民党と共産党は抗日という共通の目的が生まれ、裏切りと殺し合いがあっても供に手を取り合えた。戦略が一致すると提携ができる。
企業でも「業務提携は有効ではないのか?」の質問に対し、業務提携は、「資本の大、小で成り立たないのではないか?」との意見があった。経験から来る貴重な意見だと思う。

「演者まとめ」
しかしながら、私が今回のテープから学んだことは、たとえ今まで敵対同士であったとしても、「共通の目的」が現れた場合、大いに提携すべきだと思った。合併ではなく、一分野に対しての提携。目的を明確にし、撤退ラインを予め決めておけば、今までの敵が、頼もしい見方になる。脳力開発を学ぶ醍醐味だと感じた。

対する、日本軍は中国と戦争をしながら、アメリカとの戦争を始めてしまった。打撃の方向を絞れず、当初優位だった戦局も次第に劣勢となった。
しっかりと戦略は何なのかを抑えて戦わないと負ける良い事例であると思う。

毛沢東を学ぶと、習近平共産党の考えていることが予見できる。権力を握った習近平は、毛沢東と同じく、今度は政権を強力に維持する戦略を立てたと思う。もしそうであるならば、中国の発展は今がピークなのではないだろうか。国民の経済発展よりも、自分が支配する共産党の維持が戦略となった場合、毛沢東の支配した共産党が停滞したように、今後中国は長い低迷期に入るのではないだろうか。
以上

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)