« 3月例会 報告 | メイン | 5月例会 報告 »

4月例会 報告

日時  : 4月14日  水曜日
      18:30 ~ 20:30
場所  : 港区立商工会館

テーマ : 「歴史はめぐる」
担当  : 平井 兵治

 つい、この間まで世界第二位の経済国家が昇りつめたと見えて下降スイッチが入った様な昨今、中期的には景気上昇を確信するも、短期的にはギリシャの為替等の影響を受けざるを得ないだろうと思う。さて、此処で情判会きっての青年を登場させたい。彼の名前は、経太君で、将来に向けてしっかりとした戦略を持っている。即ち、一度しかない人生を、高望せず、家族、友人、社会との強い絆を持ちながら人生を歩ませたく戦略に沿った戦術計画を列挙したい。

 先ず心掛けたいのは、詐欺に遭わない訓練をして頂きたい。自分が独立後の遭遇では痛手が大きすぎる為である。私の友人で、一緒に苦労した間柄だが、観察力抜群で、70歳まで得意様係りとして、社員の集めて来た得意先審査をパーフェクトに任されて、社長の信頼を得て勤め上げていた。実に見事で重要な技能である。

 もう一人の知人のケースでは、勤務先の倒産に付き合わされて、無給で苦労させられた男の話である。殆どの同僚は倒産と同時に逃げ出して行った中にあって、最後まで債権者の罵声のなか、いつも笑顔で頑張って整理を仕上げた。その後暫く音信がなく、心配していたところ、偶然バッタリと会う。その後の話を伺うに、世の中は捨てたものではないとツクヅク感心させられた。実は、彼の働きぶりを債権者の一人が見ていて、独立時の資金に使えと、無担保で金を貸してくれたとの事。世の中は、神の存在を信じた話だった。

 又、詐欺の様に外部の人だけではなく、実は内部にも結構な小悪党が居るもので、これも気配りを必要とする。例えば、領収証。又例えば、請求書の表紙などの管理など、勤め人のうちに修練する必要がある。経太君には是非とも体得して貰いたい。
 先日テレビで拝見した話であるが、『東大阪の経営者が日本の大阪万博での経験をヒントに上海に仕事の場を移して再起を図るべく奮闘したが・・・。』という話だったが、奥様のノイローゼで引き上げになったとの事。実に残念でならなかった。即ち、日本で調査をしっかりすれば、失敗は防げたのではと思う。今後政府は、その先の国情・歴史的、民族的、風習や習慣を伝えるべく文化文明研究所を設けるべきと思う。ジェトロや外務省関係の青年海外何がしにデータを揃えるべきと考える。中国で、漢民族と一口に言うが、上海、福建、客家と三つに区別されて、各々の歴史的背景が異なると同時に、接し方が違う事を知って頂きたい。お人好しの日本人とは少し異なる。

 今後、新社会人は中国農民の親孝行な倅と競争してのし上がる気迫があるだろうか。心配である。
 手短なところで、台湾社会を研究して頂きたい。実に良く働き、独立心に富んでいるのに圧倒されること間違いなし。今後、一つの方向として、小僧的就職を薦めたい。かつてのサラリーマン的就職は望めないと考えた方が間違いないと思うが、少し辛すぎるだろうか・・・。

◎営業マンは人間性丸出しの職業である

 最近の営業マンを見ていると、会社にも余裕が無いのかも知れないが、全く人間味の無いヤツが多すぎるし、スレカラシが多すぎる。教える気にもなれない。目から鼻に抜ける人間バッカリだ。少し前までは、そんなに捨てたものじゃ無かった。
 我が営業時代は単に物を買ってもらうだけでなく、人間性を売れと先輩から教えてもらったものだった。結構、親身になって教えてくれる人が多かった。そんな中でも、跡継ぎのある人は、否、チャント決まっている人は、決して教えてくれなかった。そういう人の所は、早々に退場させて頂いた。考えてみると、結局、情報が集まらなかったのではないだろうか・・・。そんな中で、営業も余り芳しくない私を、非常に好感を持って扱って下すった方がいた。このお得意様に出会ってからは、段々と営業たる本当の意味が分かってきた様な気がした。また、少しずつながら自信らしいものを得たような気になれたのも、最近のような気がしてならない。その方は、非常に苦労された方で、少しずつながら昔の話をして頂く中で、敗戦直後の得意先の話に及び、御主人が戦犯として巣鴨刑務所に入所中四年間を、以前は大切な得意先だったかも知れないが、米、野菜一切を、金銭を離れて支え申したとの事。こんな話は、現実の社会に在るのだと感心したのを昨日の事のように、今は亡くなられた方だけに、フーッと想い出される。この話には後日談があって、出所したその足で、店頭で土下座して、家族を守って頂いたお礼をした事。その後も店を国会議員選挙事務所に提供し。見事、官僚から国会議員に成った事など、物語のような話を聞かされた。営業マンも意外に、自分がした様な気になっている自分に呆れています。
 又、2.26事件の朝の様子を伺った時も、遠い私に縁のないものと思っていた、歴史の一面を直ぐそこの様に実感した記憶もその頃だった。

◎グローバル化した後の日本

 昨今の新聞を見る度に思い出される事がある。それは、日本の農協が国内旅行から脱して海外旅行へと方針を変え、香港、ハワイへ旅行する時代。昨今の中国人中流層の旅行者が、大挙して銀座に来られる様に。日本の農協の方々が大挙して香港を闊歩した時代に、まさしく匹敵している。そんな時代に何度か、自分も出かけて経済の成り立ちに興味を持って香港の街をウロツイたなかで教えて頂いた事は。香港人曰く、『時代はすぐに変化するので、財布の中は、四種類の紙幣を、その日の為替で使い分けて買い物を楽しむ』と言って居られた。又、深刻な話は、職業も、いつも二種類の職業を持っていると笑っていた。その時聞いた人は、旅行案内通訳と工程師だと言っていた。日本も早晩、やってくるなとピィーッと感じたが、現在の日本が、そのものになっている。日本人の何人が適応出来るだろうか。若人よ、真剣に考えて欲しい。余り考え過ぎて、うつ病にならぬ様に・・・。

 そんな時は、護身道の自然体を思い出してほしい。即ち、膝に余裕を持つこと、どこかに余裕を持っていれば、必ず病魔が体に入って来ない事をお忘れなく。それにしても、余裕を持って、グローバル化を乗り切りたいものです。

◎小魚でさえ・・・。

 以上、役に立たぬ事を羅列してきたが。要するに、人の話を聞く時も余裕をもっていること。真剣に考える時も、人間は余裕をもって事を成せば、良い結果は、必ず出てくるものである。
最後に、先日、締め切りに間に合いそうなので、奥多摩の河辺に出かけた時の光景をお伝えしたい。
 当地に着いて、川の中を何となく覗くと、そこは凄惨な生存競争の場であった。又一匹、川鵜がウグイの群れに飛び込んで一匹ずつ食べていく。何度か、何匹かが犠牲になったのだろうか・・・。形勢の逆転の場面が飛び込んで来た。ウグイの学習データが蓄積されて、鵜は意外にも体重が重く、飛び方が一直線なだけに、ホバリングが出来なくて、上空からの観察が出来ない事。水中にあっては潜る事は出来ても、水深を必要とする。以上のデータをウグイが獲得したと見えて、生存を第一義の戦略として場所はごく浅瀬を守備の場と選定し、一先ず、生存の地を見出した場面に出会い、思わず拍手が出た。あんな小さなウグイであっても、何匹かは犠牲になったが、立派に、戦略・戦術を使い果たして行動を見るにつけ、人間って何だろうと思った。小魚に負けないように頑張りたいものです。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)