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平成23年3月例会 報告

日時  : 3月9日  水曜日
      18:30 ~ 20:30
場所  : 港区立商工会館
テーマ : 「戦略の定理」
担当  : 平井 兵治

昨年、情判会が主催した「基礎講座」でのことです。講座も終りに近づいたころ、日頃沈殿しきった私の頭が、しばらくぶりに動いた。
多分、「交渉」の頃だったと思う、「妥協点の移動」を聞いたトタン、気になって仕方がなくなりました。たしか、二・三日続いた時に、フーッと、等積変形が、頭をよぎったことで解決した。
妥協点だけでは、動かなかった頭が移動の2字の追加で、つながりました。実にフシギである。平たく云えば、三角形の面積を求める公式のことである。
一般には、交渉・妥協などを、身に確かなものにするには、非常に長い経験を要する。社員教育の大課題である。一般には、あいつもヤット、一人前に頼れるナ-----非常に重大な社員教育のテーマである。その問題を、正確にして、短期間に修得可能になるとなれば、応用性が高い。
この公式の応用可能となれば、テーマのメカニックがハッキリと理解可能となり、また欠点、あるいは弱点の指摘も同時にハッキリする。応用範囲と条件共に、しっかりと明確とになる。
-----となると、図解同様に大きな武器になる。又、図解と違った点として、力学的要素も含まれるように思う。三角形の面積を求める公式を、例として考えれば、三角形の底辺の長さと、高さが同一でありさえすれば、ビジネスでは、死守すれば(取引条件を)、多少、他の条件を譲歩しても、三角形の面積、即ち適切な利益は、確保可能になることになる。したがって、妥協点の移動の応用である。公式の真の意味を、自分のものにさえすれば、もう、一人前の社員育成の近道と言えないだろうか---
困難な交渉事であっても、応用可能になるのではと思う。交渉が上手に進み、ウインウインのビジネスが成立することとなる。
要するに、社員教育上での死守条件をしっかりと仕込むなられれば、教育の短期化に応用されると信じる。

実際の商談上で、行われている例えとして
消極的には金銭上のダメージを避ける意味も含めて---
  ①景品としてのサーヴィス提供
  ②包装紙、買い物袋etcの提供
  ③デパート・大型小売店などへの店員の 派遣
  ④販売促進の資材の提供
  ⑤社員講習のための人材派遣
以上の方法で、原価非戦型の消耗戦の終結 を求めての活動である。

以上の様な商売上の戦いは、今に始まったことではない。歴史的に見ても、戦前の日本でも、同様に存在していた。無かった時代は、戦中の統制令時代だけだったと記憶する。
過分な利益は望まないにしても、企業生存の経費位は欲しいものである。そう言った事が世の常であるならば、情判会が主張する、良心のある企業市民としての、不変の戦略を守り抜くためにも、戦術は日々、時々に、応じて変化し続けるべきと信じる。
今回は、一例の公式だったが、その背景には、国際化の流れがある。解決に普遍性を求めるなれば、まだまだ応用可能な公式は存在するのが、頼もしい。
日本が今までの国内方式の商習慣の延長線上と捕えて、外国に進出したなれば、英語だけの問題でなく、悲惨な結果になることは、必至である。
私は以前から、国立の民族風習歴史研究所での成果を、中小企業にも、提供するべきと訴えて来たが、実際に、今までに多数の被害を出している様な現実がある。
殊に国内だけを考えても東京の商売流儀は、中京や関西に比べても、非常に情緒的であり、改革すべきである。
若者に期待したい。裏をかえせば、必要性と現実との距離が有り過ぎるとか言えない。
問題を元に戻すが、公式を応用した社員教育への利点は、教える人が変わったとしても、同一の結果の再現性にあると思う。私企業での社員教育投資が、誰が教えても、同一の再現性が得られるとしたなれば、これこそが最高の方式であると信ずる。
日本が明治以来、西洋に追いつけ、追い越せでやって来た結果が、日本の工業化の必要性に外ならなかった。工業化が完成した今日にあっても、成し得なかったのが、教育の合理性と再現性にあると言っても過言ではないと思う。
以上の様な情勢を捕えるなれば、考え方の合理性を完成すべき唯一の忘れ物ではないでしょうか。「妥協点の移動」を、もう一度、深く考えるなれば、能力の向上になること間違えなしと思えてならない。
長々と駄説にお付き合い頂きまことに有難うございました。
 
唯一許される選択の道
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